その上の二段もすべてお宮の悔悟の情を表示して、彼女のエゴイズム、富貴をむさぼんで不幸な結果を引き起こした。更に鮮明に金銭と愛情の矛盾を反
その上の二段もすべてお宮の悔悟の情を表示して、彼女のエゴイズム、富貴をむさぼんで不幸な結果を引き起こした。更に鮮明に金銭と愛情の矛盾を反映して、、鮮明にヒロインのイメージを説明する。
3.4心里描写からヒロインのイメージの分析
心理描写は文章中に人物の性格の一つの方法表現する。人物精神に直接深く入りこむことができて、人物の内心世界を張り出して、人物の複雑な思想感情を表現することができる。小説の中で、作者は人物の心の動きを直接に描写する。
「謂ふ可くんば、宮は己が美しさの幾何値するかを当然に知れるなり。彼の美しさを以てして纔に箇程の資産を嗣ぎ、類多き学士風情を夫に有たんは、決して彼が所望の絶頂にはあらざりき。」
「彼はここに始めて己の美しさの寡くとも奏任以上の地位ある名流をその夫に値すべきを信じたるなり。」
この上の段落の心理描写から、お宮が自分の美貌に充分な認識があると説明して、そして、彼女の慢心を表現し、富貴にあこがれる。
「次第に彼の心は楽まずなりて、今は何の故にその嫁ぎたるかを自ら知るに苦めるなりき」。この言葉は直接的に述べて、お宮の心中の辛酸と日の苦しみを見つけることができる。
「それのみの願なりし裕なる生活も、富める家計も、土の如く顧るに足らない」。金銭と愛情の矛盾、最後は愛情が金銭に打ち勝つ。金銭の力量はただ一時で、愛情の力量は未来永劫である。これも金権主義に対する深い批判である。
「自ら謂へらく、吾夫こそ当時恋と富との値を知らざりし己を欺き、空く輝ける富を示して、售るべくもあらざりし恋を奪ひけるよ、と悔の余はかかる恨をも他に被せて、彼は己を過りしをば、全く夫の罪と為せり。」宮さんは自分の間違いを富山唯継に転嫁して、自身から原因を探すことがなくて、彼女が利己的で冷ややかであることを説明する。
人物の心の動きはその言葉や動作表現であり、作者はお宮というヒロインイメージを作る時、その心理を成功に描いた。